カラーベストと呼ばれるスレートの屋根材です。新築から約10年で塗膜が劣化し、退色していく素材です。
15年以上経過してからは塗り替えが不可能な場合があり、全面的に葺き替えをしなくてはならないケースもあります。
こちらは錆びる材料なので、同じく塗り替えが必要です。
屋根の塗装には「外壁足場」が必須です。足場無しで工事をする業者さんもいらっしゃるようですが、足場無しではしっかりした仕事は出来ませんので、ライオンホームでは必ず足場を設置します。K様宅は、5寸勾配以上の急勾配でしたので、屋根面にも足場を設置させていただきました。
高圧洗浄機を使って、長年溜まっていたホコリや汚れを洗い流し、塗料の付着を高めます。
劣化した塗膜は、高圧洗浄を行うと洗い流されてしまうので、洗浄後はこのように白くなります。
端部や棟部分、谷部分は板金(鉄板)で出来ていますので、しっかりと錆止め処理を行います。
ライオンホームの屋根塗装は、ローラー手塗りで3回塗りを基本としています。まずは1回目。塗料がしっかり密着するように接着剤のような下塗り材(HBプライマーJY-IR)を塗ります。この下塗り材には、遮熱成分が含まれています。
新築当時、カラーベストは下から順番に1枚1枚ウロコのように張り付けています。この状態で上から塗装工事を行いますと、重なり部分の隙間が塗料でくっついてしまいます。一見良さそうな気もしますが、これが後に大問題!となります。重なり合った屋根材に雨がかかると『毛細管現象』という雨漏りの原因を作ってしまうことになるのです。濡れた下じきにもう1枚下じきを重ねると中の水が広がる…というのをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。重ねた下じきを傾けても中の水は出てこなくなりますよね?
そこでライオンホームでは【タスペーサー】という縁切り材(写真左)を使用し、カラーベスト1枚1枚にコツコツとこれを差し込んで、隙間を確保する努力をしております。 工務店だから出来る!材質をしっかり理解した工法です。
2回目はいよいよ選んでいただいた色の塗料を塗っていきます。使用するのは、アステックペイント社の無機ハイブリッドJY-IR(カラー:9101スチールグレー)です。
この塗料の最大の特徴は…①塗るだけで遮熱効果がある!②20年以上経過しても光沢保持率80%!③10年のメーカー保証付き!フッ素塗料の約1.5倍、シリコン塗料の約2.4倍、ウレタン塗料の約4倍の耐候性がありますから驚きです。新品に葺き替えるよりも長持ちするということですね。
ご覧ください!壁を塗っているかのように見えますが…これは屋根です。すごい急勾配屋根ということがわかりますね。職人たちが苦労して塗ってくれました!
3回目も無機ハイブリッドJY-IRを塗っています。ここまでくるともうピカピカです!職人たちから『ツルツルしすぎて滑るので怖い!』と言われている塗料です。